小学生へのアンケートや調査で「算数が苦手」と聞くことがあると思います。
実際には、調査にもよりますが実は「好き」「まあ好き」という割合が多いのも事実。ニガテ意識が出るのは4年生以降が多いようです。
好きと嫌い、得意と苦手が表裏一体となっているともいえる教科で、きっかけひとつで苦手意識を克服できたり、ひとつの単元の理解不足で苦手が芽生えたりしてしまうのが「算数」という教科だと思います。
小学校の算数は中学以降の数学につながる非常に重要な教科。学校授業でも中心的な教科のひとつですし、日常生活ともかかわりが深い。
算数が苦手な小学生が、どうしてつまづいてしまったのか、これからどういった勉強をしていけばいいのかを考えてみます。
算数につまづく3つの理由
個々それぞれの学習環境や取り組み状況に応じて算数の苦手意識が出てしまう原因はさまざまであると思いますが、ここでは大きく3つの理由を考えてみたいと思います。
つまづきの原因から対策や算数に対する考え方を変えてみることで、「算数が好き!」「算数は面白い!」と思えるようになるための学習アプローチを考えてみよう。
算数ができる=勉強ができるというイメージもあると思うので、算数を得意教科にして他教科も含めた総合的な学力育成を家庭尾からはじめてみましょう。
1.ひとつの理解不足がその後の単元に影響
何によりも算数は積み重ね教科であることを認識しなければいけません。
いま勉強していることはこれから勉強をする単元の基礎となるので、授業で勉強したことや教科書で学んだことを理解していなければこれからの単元に対応ができなくなってしまいます。
授業についていけない、テストで問題が解けないという場合、いま勉強している単元の元となっている以前勉強した範囲が理解できていない場合もあるのです。
ひとつのつまづきや理解不足がその後の単元理解に大きく影響をするからこそ、ニガテ意識が出てしまうのです。
2.計算ミスが多くなることで算数全体に苦手意識が波及
算数は四則演算(+・-・×・÷)が基本となって計算問題を主体としています。
計算問題に曖昧な正解はありません。数字があっていれば正解、間違っていれば不正解という答えがひとつしかない計算問題。普段からたくさんの計算問題やドリルを解いていると思いますが、全部正解をする日もあれば単純なミスで間違えが出てしまうこともあるものなのです。
計算ミスは誰でもあります。もっと言えば計算ミスをすることを前提に考えておいたほうがいいでしょう。
答えが合っていれば正解だとしても正しく理解ができていないケースもありますし、ただ単に偶然正解をしているケースもあるでしょう。だからこそ間違えた問題に対して、「どうして間違えたのか」「単純な計算ミスなのか」などの間違えた原因をしっかりと確認していく必要があります。
原因がはっきりすれば次に改善することができるだけでなく、同じミスを何度も繰り返してイヤイヤ算数の問題をやるという悪循環にはまってしまうことがないようにしましょう。
3.算数勉強の慣れや出題意図の理解ができていない
毎日宿題として算数の問題がある人もいると思いますが、ある程度量の負荷は必要です。繰り返し学習をすることで計算スピードを上げたり問題の解き方のコツも自分なりに掴むことができるようになる。
毎日ドリルをやる、計算問題を繰り返し説くという地道でコツコツと学ぶことができていないと、算数に対する自信もなかなか伸びてきません。
さらに演習量が少ないと文章問題の出題意図の理解ができなかったりケアレスミスも起きがち。
特に文章問題に対しては算数の力だけでなく基本と黄な読解力や国語の力も必要になり、「どういうことを聞いているのか」「何を求めなければいけないのか」などの出題意図を理解する力が必要です。
算数を好きになるための勉強法
上記以外にももちろん算数のつまづきの要因はあると思いますが、結局算数が苦手な人が算数を好きになるためにはどういった勉強をしていけばいいのでしょうか。
算数嫌いや苦手意識を克服するためにやっておくべきことを考えていきます。
算数の苦手を克服するための学習法
とにかく毎日ドリルをやってみる
ある程度は量の負荷を与える学習が必要です。とにかく毎日ドリルを1~2ページやってみたり、家庭学習のなかに計算ドリルをする時間を組み入れたり、とにかく問題を解くことで算数への自信を伸ばしていきます。繰り返しドリルをやっていくうちに重要な部分や解法パターンなども見えてくると思います。なによりも数多くの問題に触れることで「自分はこれだけやった!」という自信も伸ばしていくことができるのです。
つまづきの原因を探って対策をしてみよう
つまづきや間違えの原因をしっかりと認識することで、それぞれがやっておくべき対策や取り組むべき基礎力強化のポイントが分かります。学年関係なく何が理解できていないのかを探ってみましょう。そのうえで基礎単元から学びなおしてその上にさらに学力を上澄みしていく学習が好ましい。
算数は積み重ね教科だからこそ、基礎からの学力の積み上げが強固な土台となります。
繰り返し反復学習をしたり、算数に慣れながら基礎を大切にした取り組みをしていきましょう。
特にタブレットを利用する通信教育や教材では、理解度解析から必要な単元学習への復習を促してくれたり、苦手やつまづきの土台から理解を積み上げる学びができるので、家庭学習にぜひ活用してみましょう。